大腸癌に対する腹腔鏡下手術の施行状況についてのアンケート調査

Q1.施設名と記入者氏名等をうかがいます。

施設・所属名(必須)
記入者氏名(必須)
郵便番号
住所
電話番号
FAX
E-mail
Q2.貴施設での2002年の(1月1日から12月31日まで)大腸癌切除数をお聞かせ下さい。
直腸癌切除数
結腸癌切除数
Q3.先生の専門領域についてお聞かせください。
A. 内科
B. 外科
C. 放射線科
D. 病理
E. その他(


以下の質問に該当する設問にお進み下さい。

外科系の施設で大腸癌に対する腹腔鏡下大腸切除術を施行しておられない施設の先生 (1)Q4.−Q9.
施行したことがある施設の先生 (2)Q10.−Q29.
外科系以外(内科、放射線科、病理、その他)の先生 (3)Q30.−Q35.

(1)腹腔鏡下大腸切除術を施行しておられない施設の先生にお聞きします

Q4.大腸癌に対して腹腔鏡下手術を採用されていない理由を以下からお答え下さい。(複数回答可)

A. 癌に対する手術として問題があると考える
B. 癌に対する根治性の確保など現時点ではエビデンスがない.きっちりとしたエビデンスが出れば採用したい
C. 腹腔鏡下手術自体に問題はないが、施設内に腹腔鏡下手術の機器がない
D. 腹腔鏡下手術自体に問題はないが、施設内に腹腔鏡下手術に慣れた外科医が居ない
E. 腹腔鏡下手術自体に問題はないが、時間が懸かるので困る
F. 腹腔鏡下手術自体に問題はないが、ディスポ製品などコストがかかる
G. 腹腔鏡下手術自体に問題はないが、保険点数が安すぎる
H. その他(

Q5.腹腔鏡下手術を手術方法の一つとして患者に説明していますか。

A. 必ず説明している
B. 癌の進行度を考慮して説明している
C. 患者から要望が有れば説明している
D. 説明していない
E. その他(

Q6.日本でもRCTなどにより腹腔鏡下手術の評価を行うべきとお考えですか。

A. 欧米の結果を参考にすればよい。日本で今RCTを行う意味はない
B. 日本でも独自のRCTを行い、エビデンスを出すべきである
C. その他(

Q7.欧米あるいは日本で腹腔鏡下手術が優れているという結果が出れば、先生の施設で腹腔鏡下手術を始めますか。(例えば、腹腔鏡下手術が大腸癌に対する根治性を損なわず低侵襲であると結論された場合)

A. 欧米の結果には従わないが、日本での結果には従う
B. いずれの結果にも従うべきである
C. 従わない
D. その他(

Q8.従わないとお考えの施設にその理由をお聞きします。(複数回答可)

A. 手術は習熟度、巧拙により成績が左右されるので他施設の成績をそのまま自施設に当てはめることはできない
B. 研究デザインが悪い。個々の施設の熟練度を無視した集計には意味がない
C. 研究デザインが悪い。対象症例の選択法が悪い
D. 腹腔鏡下手術の技術は日進月歩であり、何年も前の症例の成績で現在の適応を決めることはできない
E. その他(

以上、ご協力ありがとうございました。



(2)大腸癌に腹腔鏡下大腸切除術を施行したことがある施設にお聞きします。

Q09.これまでに何例の腹腔鏡下大腸切除術を施行されましたか。

1 早期癌 A. 0、 B. −10例、 C. −30例、 D. −100例、 E. 100例以上
2 進行癌 A. 0、 B. −10例、 C. −30例、 D. −100例、 E. 100例以上

Q10.大腸癌に対する根治切除を目指す症例での適応範囲についてお答え下さい。

1 盲腸・上行結腸 壁深達度 A. 早期癌のみ、 B. MPまで、 C. SS/A1まで、 D. SE/A2まで、 E. 特に決めていない
リンパ節転移 A. N(−)のみ、 B. N1まで、 C. N2まで、 D. Nによる制限はない
2 横行結腸 壁深達度 A. 早期癌のみ、 B. MPまで、 C. SS/A1まで、 D. SE/A2まで、 E. 特に決めていない
リンパ節転移 A. N(−)のみ、 B. N1まで、 C. N2まで、 D. Nによる制限はない
3 下行結腸 壁深達度 A. 早期癌のみ、 B. MPまで、 C. SS/A1まで、 D. SE/A2まで、 E. 特に決めていない
リンパ節転移 A. N(−)のみ、 B. N1まで、 C. N2まで、 D. Nによる制限はない
4 S状結腸 壁深達度 A. 早期癌のみ、 B. MPまで、 C. SS/A1まで、 D. SE/A2まで、 E. 特に決めていない
リンパ節転移 A. N(−)のみ、 B. N1まで、 C. N2まで、 D. Nによる制限はない
5 直腸Rs 壁深達度 A. 早期癌のみ、 B. MPまで、 C. SS/A1まで、 D. SE/A2まで、 E. 特に決めていない
リンパ節転移 A. N(−)のみ、 B. N1まで、 C. N2まで、 D. Nによる制限はない
6 直腸Ra 壁深達度 A. 早期癌のみ、 B. MPまで、 C. SS/A1まで、 D. SE/A2まで、 E. 特に決めていない
リンパ節転移 A. N(−)のみ、 B. N1まで、 C. N2まで、 D. Nによる制限はない
7 直腸Rb 壁深達度 A. 早期癌のみ、 B. MPまで、 C. SS/A1まで、 D. SE/A2まで、 E. 特に決めていない
リンパ節転移 A. N(−)のみ、 B. N1まで、 C. N2まで、 D. Nによる制限はない

Q11.腹腔鏡下手術の低侵襲性は大腸癌に対する手術でも認められるとお考えですか。

A. はい
B. いいえ
C. その他(

Q12.腹腔鏡下手術は開腹術と比べ、リンパ節郭清や確実性など不十分な部分があると思われますか。

A. 不十分なところがある
B. 開腹術と遜色ない
C. その他(

Q13.腹腔鏡下手術ではリンパ節や肝転移の触診ができませんが、これは大きな問題とお考えですか。

A. 大きな問題点と考える
B. 術前検査などで補完できるので問題とはならない
C. その他(

Q14.Port site recurrenceが一時非常に大きな問題点としてあげられましたが、先生自身でご経験されたことがありますか。

A. ある
B. なし

Q15.有る場合、深達度その他の情報をお教え下さい。

Q16.Port site recurrenceは大腸癌に対する腹腔鏡下手術の適応に際して大きな問題とお考えですか。

A. 思う
B. 思わない
C. 分からない

Q17.思わないとお考えの施設にお聞きします。その理由は何でしょうか。(複数回答可能)

A. 頻度が少ない。
B. 開腹手術でも腹壁や創での再発がある。
C. 十分に注意すれば予防できる。
D. 未熟な技術によるものであり習熟により防ぐことができる。
E. その他(

Q18.Port site recurrenceの予防に特に注意していることがありますか。(複数回答可能)

A. 腫瘍を触らない。
B. 進行癌には適応としていない。
C. 漿膜浸潤がある症例には適応としていない。
D. リンパ節転移が明らかな症例は適応としていない。
E. 手術終了時にトロッカー刺入部の洗浄など局所処置を行っている。
F. 術後の経過観察で創部の観察を密に行っている。
G. 開腹術と比べ、特に意識していない。
H. その他(

Q19.患者にport site recurrenceという現象を術前に説明していますか。

A. はい
B. いいえ

Q20.開腹術と比べて腹腔鏡下手術は手術時間がかかることが問題点の一つとして挙げられています。貴施設では腹腔鏡下大腸切除術の症例増加の障害となっていますか。

A. 障害となっている。
B. 手術時間はそう長くなっていないので障害となっていない。
C. 手術時間は長いが周囲の理解を得ているので障害となっていない。
D. その他(

Q21.腹腔鏡下手術を大腸癌に適応しても大丈夫とお考えの根拠を教えてください。(複数回答可)

A. 既に英文誌に大丈夫という論文が出ている。
B. 自施設の腹腔鏡下手術の手技なら開腹手術と遜色ないと考えている。
C. 自施設で開腹術と腹腔鏡下手術の比較試験を行い同等とのエビデンスを得た。
D. 我が国のいくつかの施設で開腹術と腹腔鏡下手術で同等の成績が出ている。
E. その他(

Q22.腹腔鏡下大腸切除術を導入したことでメリットがありましたか。(複数回答可)

A. 腹腔鏡下手術を導入したことが宣伝となって施設症例が増えた。
B. 患者の入院期間が短くなり病院の収益向上に貢献した。
C. 施設にとってのメリットは今のところない。
D. その他(

Q23.腹腔鏡下大腸切除術を導入したことでのデメリットあるいは問題点はありましたか。(複数回答可)

A. 手術時間が長くなり、手術台の運用に苦労した。
B. ディスポ製品の多様などにより経費がかさむ。
C. 手術合併症が増えた。
D. 若手外科医の教育との整合性を取るのに苦労した。
E. 不十分な手術操作や術中診断のために手術根治性に問題を生じたことがある。
F. その他(

Q24.開腹手術なら行う操作を腹腔鏡下にはできないまま済ませていることがありますか。(複数回答可)

A. 直腸癌での直腸離断時の内腔洗浄ができていない。
B. OW、AWが短い症例がある
C. リンパ節郭清が甘くなる症例がある。
D. 腫瘍を触ることが多くなる。
E. 進行癌において肝転移の検索が不十分である。
F. 肥満患者で郭清が甘くなったり、手術時間が極端に長くなることがある。
G. その他(

Q25.日本でもRCTなどにより腹腔鏡下手術の評価を行うべきだとお考えですか。

A. 欧米の結果を参考にすればよい。日本で今RCTを行う意味はない。
B. 日本でも独自のRCTを行い、エビデンスを出すべきである。
C. その他(

Q26.欧米あるいは日本でネガティブな結果が出た場合、先生の施設では腹腔鏡下手術の適応について再検討しますか。(例えば、低侵襲の程度は低く、癌に対する根治性も差がない、コストばかりがかかるだけでメリットが少ない、などの結論が出た場合)

A. 欧米の結果には従わないが、日本での結果には従う。
B. いずれの結果にも従うべきである。
C. 従わない。
D. その他(

Q27.従わないとお考えの施設に、その理由をお聞きします。(複数回答可)

A. 手術は習熟度、巧拙により成績が左右されるので他施設の成績をそのまま自施設に当てはめることはできない。
B. 研究デザインが悪い。個々の施設の熟練度を無視した集計には意味がない。
C. 研究デザインが悪い。対象症例の選択法が悪い。
D. 腹腔鏡下手術の技術は日進月歩であり、何年も前の症例の成績で現在の適応を決めることはできない。
E. 自施設のデータで開腹術と遜色ないデータが出ている。
F. その他(

以上、ご協力ありがとうございました。



(3)外科系以外(内科、放射線科、病理、その他)の先生に腹腔鏡下大腸切除術についてお聞きします。

Q28.先生の施設では腹腔鏡下大腸切除術を行っていますか。

A. 行っている。
B. 行っていない。
C. よく知らない。
D. その他(

Q29.大腸癌で手術が必要な場合、開腹手術か腹腔鏡下手術のいずれを選択しますか。

A. まず開腹手術の適応を考えるべきである。
B. まず腹腔鏡下手術の適応を考えるべきである。
C. その他(

Q30.腹腔鏡下手術が開発されて、早期癌の手術適応範囲は広がりましたか。

A. 広がった。
B. 変わらない。
C. その他(

Q31.高齢やリスクのある患者には低侵襲の腹腔鏡下手術で手術をすべきだとお考えですか。

A. 腹腔鏡下手術が可能なら希望する。
B. むしろ確実に開腹手術で行うべき。
C. その他(

Q32.腹腔鏡下手術を行っていない施設は多いですが、それに対して如何お考えですか。

A. 当然、腹腔鏡下手術も採用すべきである。
B. まだ、良否が分からない技術なので現時点では行わない考え方があっても良い。
C. 分からない。
D. その他(

Q33.腹腔鏡下手術につき以下の質問には、はい、いいえでお答えください。

A. はい B. いいえ   1.低侵襲である。
A. はい B. いいえ   2.危険な手術である。
A. はい B. いいえ   3.時間がかかる手術である。
A. はい B. いいえ   4.コストがかかる手術である。
A. はい B. いいえ   5.早期退院ができて社会的には経済性で優れる。
A. はい B. いいえ   6.手術の傷が小さいことは大きなメリットだ。
A. はい B. いいえ   7.傷の痛みが少ないことは大きなメリットだ。
A. はい B. いいえ   8.無理してEMRをする症例が減った。
A. はい B. いいえ   9.以前には手術をためらった症例も腹腔鏡下手術なら外科に頼める。
A. はい B. いいえ   10.Port site recurrenceは非常に危険な合併症である。
A. はい B. いいえ   11.腹腔鏡下手術では異常な再発が多い。
A. はい B. いいえ   12.大腸癌症例の治療方針について外科医に相談するときは、開腹しかしていない外科医より腹腔鏡下手術も行っている外科医に相談する。

以上、ご協力ありがとうございました。


第60回大腸癌研究会事務局