名称 | 第87回大腸癌研究会 The 87th Meeting of Japanese Society for Cancer of the Colon and Rectum |
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当番世話人 | 楠 正人(三重大学大学院医学系研究科 消化管・小児外科学講座) |
研究会 | 会期:2017年7月7日(金) 会場:四日市都ホテル、じばさん三重 |
演題募集期間 | 2017年3月1日(水)〜 登録はこちら |
主題 | 主題Ⅰ:Colitis associated cancer;予防・診断・治療の現況と新たな展開 主題Ⅱ:実用化を目指した大腸癌のbiomarker 主題Ⅲ:大腸癌に対する低侵襲治療の適応と方向性 |
主題詳細 | 主題I Colitis associated cancer;予防・診断・治療の現況と新たな展開 潰瘍性大腸炎(UC)やクローン病(CD)など炎症性腸疾患(IBD)の患者数の急速な増加、ならびに内科的治療の進歩による慢性炎症の長期経過例に伴い、IBDを母地とするdysplasiaや大腸癌の発生頻度が増してきている。散発性大腸癌とは異なるdysplasia-carcinoma sequenceにおいて様々なゲノム変異やエピジェネティックな異常も報告されてきたが、発癌メカニズムは依然十分に明らかにされていない。内視鏡モダリティの進歩による診断能の向上で、dysplasiaや早期癌での発見が増えてはいるものの、サーベイランス内視鏡の侵襲性や費用対効果に関して未だ議論の余地があり、分子生物学的手法によるhigh risk症例の拾い上げも期待されている。今回は、colitis associated cancerの予防、サーベイランス、早期診断、治療などについて、基礎から臨床に至るまで様々なアプローチから議論していただきたい。 主題II 実用化を目指した大腸癌のbiomarker ゲノム情報による個々に最適化された癌医療いわゆるprecision medicineが注目されており、各種biomarkerの探索、検証、そして実用化が切望されている。大腸癌領域においては、診断因子(diagnostic biomarker)から予後予測因子(prognostic biomarker)、そして治療に関する効果/副作用予測因子(predictive biomarker)まで多種、多様なものが研究、報告されているが、実用化されたbiomarkerは一握りであり、そのハードルは極めて高い。近年、従来の組織生検に代えて、血液などの体液を用いた biomarker開発、いわゆる“liquid biopsy”が、治療の各プロセスで適切な治療に繋がるとして、世界中で研究開発が進められている。このような現状を鑑み、組織診断からliquid biopsyまで幅広く、期待できるbiomarkerを発表していただき、その実用化へのプロセスまで議論したい。 主題III 大腸癌に対する低侵襲治療の適応と方向性 大腸癌に対する腹腔鏡下手術は、この10年で急速に標準化が進み、広く安全に施行されるようになっている。一方で、JCOG0404試験では全生存率における腹腔鏡下手術の非劣性は証明されなかったものの、いまだ手術手技に関する議論が多く行われ、予後を含めた中・長期成績に関する検証は十分とは言えない。適応の広がりに加え、transanal minimally invasive surgery;TAMIS、ロボット手術、新たな技術導入もあり、治療の選択肢は増えている。また、早期大腸癌に対しては、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)も広く施行されるようになっているが、腹腔鏡下手術との住み分けは依然確立していない。今回、各施設におけるESDや腹腔鏡下手術の適応と成績を提示していただき、現在における低侵襲治療の有用性、問題点について発表していただきたい。 |
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